先に結論:柴犬の原産国は日本です。ただし「どこの県の犬」かは一つにしぼれません。昔から日本各地の山あいで猟犬として暮らし、地域ごとに少しずつ違いがあったからです。本記事では、歴史年表と地域系統(信州・美濃・山陰)を、やさしい言葉と表・図で解説します。
【結論】柴犬はどこの国?どこの県?
どこの国?→ 日本。国際的な犬種標準(スタンダード)でもOrigin: Japanと明記され、国内でもジャパンケネルクラブ(JKC)が「日本古来の土着犬」と説明しています。
どこの県?→ 特定の一県に限定できないのがポイントです。柴犬は日本海側の山岳地帯など各地で猟犬として飼われ、「産地ごとにわずかな違い」があったと伝えられます。つまり一つの県の“ご当地犬”というより、日本各地で育まれた日本原産の小型犬という理解が近いです。
要点メモ
- 原産国=日本(国際・国内の犬種標準の記載が一致)。
- 「県」はしぼれない:昔は地域ごとの小さな違いとして語られてきた。
【超かんたん年表】柴犬の歴史と保存の歩み
- 〜近世:各地の山里で鳥や小動物の猟犬として活躍。
- 1910年代〜1920年代:外来犬との交配が進み、純粋な柴が少なくなる時期があった。
- 1928年:日本犬保存会(NIPPO)設立。
- 1934年:日本犬標準(スタンダード)を整備。
- 1936年:柴犬が国の天然記念物に指定。
- 戦後:戦災・伝染病を乗り越え、保存運動で回復。
- 現在:日本犬6犬種の中で最も頭数が多い小型犬として定着(日本犬の中で唯一の小型犬とされる)。
海外でも柴犬は“Japanese breed(日本の犬種)”として紹介され、1950年代半ばに米国での飼育が広がり始めたという解説が見られます。
【地域系統】信州・美濃・山陰――“どこの県?”のヒントになる言葉
昔の柴犬は、地域の呼び名で語られることがあり、「信州柴」「美濃柴」「山陰柴」などの3つの系統として伝承されてきました。保存会の資料や解説でも、柴犬にはSan’in / Shinshu / Minoといった地域名のラインがあったと説明されています。
ただし、現代では繁殖や交流が進み、昔の「地域差」よりも個体差のほうが目立つ場合もあります。公的解説でも「産地ごとにわずかな違いがあった」とされ、差が大きすぎるとは位置づけていません。
| 地域系統(呼称) | 伝承される特徴(要約) | メモ |
|---|---|---|
| 信州系(長野周辺) | 寒冷地の山岳で育ち、しっかりした被毛などが語られることがある | 呼称は歴史的な地域名に由来。現在は個体差の方が大きい場合も。 |
| 美濃系(岐阜周辺) | 地域に伝わるタイプとして紹介される | 現代の公式分類と厳密に一致するわけではない歴史用語。 |
| 山陰系(鳥取・島根周辺) | 山陰地方の呼称。系統名として文献や保存会の英語ページに見られる | 地域の保存活動や文化発信も各地で続く。 |
また、「石号」という名犬が柴犬の祖犬として知られ、戦後の復興に大きく寄与したと紹介されています。系譜上のトピックとして押さえておくと、歴史の流れがつながって見えます。
【公式の見方】国内外の犬籍・基準ではどう書かれている?
| 団体・標準 | 原産国の表記 | 主な説明・ポイント | 備考 |
|---|---|---|---|
| FCI(国際畜犬連盟) | Japan | スタンダードNo.257にOrigin: Japan | 国際基準での明記 |
| JKC(日本) | 日本 | 「日本古来の土着犬」「山岳地帯で猟犬」・1936年に天然記念物 | 国内の代表的登録団体 |
| NIPPO(日本犬保存会) | ― | 日本犬の保存団体。柴犬は唯一の小型犬として紹介 | 保存・普及を担う |
| AKC(米国) | Japanese breed | 1950年代に米国へ広まった経緯を解説 | 海外での位置づけの例 |
【よくある質問】豆柴は正式な犬種?サイズは小型?
Q1. 豆柴は正式な犬種ですか?
国内最大の登録団体JKCは「豆柴」という名称を正式犬種名としては扱っていません。販売上の商品名に近い呼び名で、血統書の犬種名は「柴」と表記されます。一方で、KCジャパンは独自の基準で「豆柴」を公認し、犬種標準や認定制度を設けています。団体により取り扱いが異なる点にご注意ください。
Q2. 柴犬は小型犬?
日本犬保存会(NIPPO)では柴犬を日本犬唯一の小型犬として紹介しています。呼び方は団体・国でニュアンスが異なることもありますが、日本原産の小型スピッツ型犬と覚えておくと理解しやすいです。
ミニ比較:豆柴の扱い
| 団体 | 扱い | 備考 |
|---|---|---|
| JKC | 正式犬種名としては非採用(血統書の犬種名は「柴」) | 国内の標準的取り扱い |
| KCジャパン | 独自に公認し犬種標準・認定制度を運用 | 団体により見解が分かれる例 |
【まとめ】国は日本、県は限定されない——歴史と地域系統で理解しよう
- 柴犬はどこの国? → 日本。国際・国内の犬種標準が一致しています。
- どこの県? → 一県には限定されない(各地で育まれ、歴史的に地域名の系統が語られた)。
- 歴史の要点 → 1934年に標準整備、1936年に天然記念物、戦後の保存で今に続く。
本記事は公的・一次情報(FCI、JKC、NIPPO、AKC など)を中心に整理しました。出典により表現のニュアンスが異なるところは、否定せず併記して解説しています。確実な情報のみを掲載し、わからない点は断定を避けました。


コメント